髪の毛が雲でできている、
眉間の白毫も雲になっている、
ぼさつさまのような方です。
ちょっと邪悪なお顔になってしまったので
あえて「ぼさつさまのような」と濁します。
しばらく棟方志功の絵を見ていたら
あのふくよかな女性に影響されました。
彼が描くような邪気のないお顔は
とうていわたしには描けません。
いろいろとトライしてみたけれど
妙に可愛くなるか
妙に色気付くかなので
あっさりとあきらめました。
へんに棟方志功の純さをめざすよりは
邪悪なほうがまだわたしらしい。
この切り絵でやってみたかったのは彩色です。
彩色された棟方の女性やほとけさまは
眉の下や耳たぶ(あ、忘れた)、頰、胸元などに
ほどこされた桃色がとても特徴的なのです。
「素敵だな〜」と思っていたら
自分でもやってみたくてたまらなくなりました。
こうなると
とにかくやってみないと(実現しないと)
ゆめうつつ状態になるのです。
やらないと終わらない。どこにもいけない。
悪いクセです。
とりあえずやってみると
憑き物がおちたようにさっぱりするのです。