初切り〜楽しく幸せに




2022年1月2日。
初切りです。
明るく楽しく幸せな切り絵を切りたくて
赤色の紙で
ラブラブな鳥たちを切りました。
ナイス♡


思えば
2021年はわたしにとっては低調な年でした。


秋ぐらいには復活するかと思いきや
全然戻らず
年末まで持ち越して
「これは来年もだめかも〜〜」
「もう一生だめかも〜〜〜」と
スーパーどんよりしていたのですが、
大晦日の夜にふと
「どんよりしてるのって、自分が好きでなってるのかも」と
ひらめいて
一気に気分が軽くなったのです。


自分が好きに落ち込んでる。
自分が好きに自己嫌悪してる。
自分が好きに切り絵のことを嫌いになってる。
……のかも。
まだ確信はないので経過観察中ですが
年末に比べるとはるかにいい感じです。


自分のあり方や
自分のつくった切り絵や作品や
そういったことを
自分で勝手に勝ち判断するのはやめようと思います。


←やらないように心がけていても
ついついやっちゃうのよね。
←まあ、生きてると、垢はつくもんね。
←落ち込むのはそういう垢がたまってるのかもね。
←独り言でした。ちゃんちゃん。


どうにもならない時は放置




この切り絵は
当初、紫や紺色など
ダークな色ばかりで色つけしようと思って
描いて切ったのですが
いざ、色をつけようとすると
このコ、どんな色も拒絶するのです
(拒絶されているような気がするのです)。


もうさんざんいろんなパターンを考えたのですが
どれもはまらない。
しっくりこない。
かといって白黒にするには
なんだか寂しい。


重い悩んで
もう放置していました。ずーーーっと。
このままでもいいし。
ある日ふっと得策を思いつくかもしれない。
たぶんまだ気が熟してないのかな、と思って。


1、2ヶ月たってから
ふとモノクロの色付けもいいかもと思い立ち
初めて墨を使ってみることにしました。
墨の濃淡を色のかわりにしてみたのです。


最初だからね。
おっかなびっくりです。


そしてこうなりました。



あんまりかわらない……って言わないで〜。
自分的にはまあまあかな。
初回だし。
白黒よりも
色味のある色付けよりも
しっくりきています。


ところで
目下ながーーーいスランプ中のわたし。
いつもならクリスマス図案や
来年の干支の図案などをガシガシ勢力的に切っているはずなのですが
今年はまったくできないでいます。
なんでかな〜?
考えてもわからない。


なので、わたし自身もこの切り絵みたいに放置中です。
置いておく。
ちょっと離れてみる。
ゆっくりする。
客観的になる。


まじめに
勢力的にものをつくらなければいけないというのも
ある種の思い込みだし
ある種の執着なんですよね。きっと。


そんなふうに放置しておいて
ある日、はたとスランプから脱出できていますように。

一念発起

切り絵《with a black cat》




なんとなくずっと低空飛行状態で
そのためかどうかはわからないけれど
ここのところ作る切り絵も黒ベースの暗い感じのが多いのです。


そういうものを作っているから
さらにどよーんとしてしまい
どよーんとするから
また暗めの切り絵を切っちゃうという
悪循環もまたあるのかも。


それならいっそまったくやらないでいるとどうなるかなあと
切り絵の手をとめたら
あらら、もっとどよーんとするではないですか。
体調まで悪くなるしさ〜。
体調が悪くなると
さらにどよーんとしますよね。
健康は大事。


ということで一念発起。
色付けをしてみることにしました。


一から図案を描いて切って色付けするのはハードルが高いので
これまで切ってあったもので色付けしてないものに
色付けをすることに。


やってみたらやっぱり
なんとなく楽しい、、、かな?


気づいたのですが、
色付けにはかなり神経とエネルギーを使います。
上の小さな切り絵の色付けに加えて
もうひとつ別の切り絵の色付けもはじめたのですが
ちょっとたいへんで
途中で「また明日〜」になりました。
ベースの切り絵を切るよりも根性がいるかも。

切りたいものを切る

切り絵《紅〜呼ぶ》


作品づくりについては折りにふれて、
いろいろな方々からさまざまなアドバイスをいただきます。
「こうしたほうが売れるよ」
「こういうモチーフがうけるよ」
「こういうのがあったら買うけど」
「この傾向がいいと思う」


そういうアドバイスやご意見は
大切にうかがって
大切にわたしの記憶にしまいます。
そして必要な時に取り出すようにしています。


でも必ずしも鵜呑みにはしません。
(うわー、なんてえらそう……。
いただいたアドバイスをむげにしているわけじゃないんですよ。
ほんとにありがたく拝聴しています)


切り絵を始めたころ、やっぱりいろいろと言われました。
当時は右も左もわからなかったので
結構いちいち本気にして実行したりしました。
その結果はあまりいいものではありませんでした。
まあ、やってみたからこそ、
やってどうなるかがわかったから
結果的にはよかったのかもしれません。


今、大事にしていることは、
とにかく「自分が切りたいものを切る」ことです。


そこに「売れる傾向」とか「意味」とか
「かっこよさ」とか「箔付け」などはありません。
関係ないの。
今の自分が大切なもの。
今の自分がドキドキするもの。
今の自分が素敵だと思えるもの。
そういうものだけをいつまでも切っていきたいと思います。


これ、すごく大事。
切りたいものを切る!
切りたいものを切る!
切りたいものを切る!


というわけで
上の「紅〜呼ぶ」は
今のわたしが切りたくて切りたくて切った作品です。
このモチーフ、ちょっと前から切ってます。
たとえばこれとか。
個展にもひとつ出したし。
長い風になびく髪と紅いヘアリボン。
このモチーフはどうやらわたしの性癖をくすぐるみたいです。